« 日本人がセックスより気持ちいいと感じる「美味しいものを食べる」ことへの欲望 | トップページ | コロナ収束後もマスクを手放せない”だてマスク依存症”の実態 »

2022年5月25日 (水)

コロナと性ホルモンは大きく影響している

小学生に上がったばかりの子どもたちが「思春期早発症」と診断されることが増えている。その診断を受けた女の子の一人の母が「コロナにかかって、発熱して、寝込んでから変化したような気がする。もしかしてコロナが原因!?」と言う。その因果関係は、まだどこでも明らかにされていないが、コロナと性ホルモンは大きく影響しているのは間違いない。今後の体の成長にも関わることを考えると究明が急がれる。

「女性ホルモン補充でコロナ死亡リスク半減」(リンク)より引用

***

 スウェーデンで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と診断された患者を全数登録したコホート研究から、ホルモン補充療法(HRT)によりエストロゲンを補充した閉経後女性ではCOVID-19による死亡リスクが53%低下したことが示された。同国・Umeå UniversityのMalin Sund氏らが、COVID-19の閉経後女性患者1万4,000例超のデータを解析したもので、結果の詳細をBMJ Open(2022; 12: e053032)に発表した。

■エストロゲン増減による影響を検討

 COVID-19は男性よりも女性で重症化しにくいことが報告されており、エストロゲンによる治療の可能性も検討されている(関連記事「男性コロナを女性ホルモンで治療!?」)。今回の研究では、体内のエストロゲンを増やすHRTを受けていた女性と受けていない女性、エストロゲンを減らす内分泌療法を受けていた乳がん患者の3グループにおいて、エストロゲンレベルとCOVID-19の予後に及ぼす影響を調べた。

 対象は、スウェーデンで2020年2月1日~9月14日にCOVID-19と診断された4万9,853例のうち、50~80歳の閉経後女性1万4,685例。①エストロゲン減少群227例(1.5%、タモキシフェン、フルベストラントまたはアロマターゼ阻害薬を処方した乳がん患者)、②エストロゲン補充群2,535例(17.3%、同期間にHRTを実施)、③対照群1万1,923例(81.2%、非乳がんかつ2019~20年に①②の処方なし)ーの3群に分け、COVID-19による死亡リスクを推定した。

 エストロゲン減少群は平均年齢が64.4歳とより高齢で、COVID-19診断2カ月以前の重み付けチャールソン併存疾患指数(weighted Charlson Comorbidity Index;wCCI)が平均5.0点と高かった(対照群、エストロゲン補充群の平均年齢はそれぞれ61.2歳、60.9歳、wCCIは1.4点、1.6点)。エストロゲン補充群は他の2群に比べて高所得、高学歴の割合が高かった。

■エストロゲン減少群では死亡リスクが倍増

 ロジスティック回帰モデルによる解析の結果、エストロゲン減少群では、対照群に比べてCOVID-19による死亡リスクが2倍超に上昇したが〔オッズ比(OR)2.35、95%CI 1.51~3.65〕、年齢、年間可処分所得、教育、wCCIなどの交絡因子を調整後は両群間に有意差が消失した(同1.21、0.74~1.98)。一方、エストロゲン補充群では、対照群に比べて同死亡リスクが55%低く(同0.45、0.34~0.6)、交絡因子を調整後も53%の有意なリスク低下が示された(同0.47、0.34~0.63)。

 COVID-19による死亡の絶対リスクは、対照群の4.6%と比べエストロゲン減少群は10.1%と2倍超だったのに対し、エストロゲン補充群では2.1%と半減した。

■所得や教育も死亡リスクに関連

 年齢とwCCIが高いほどCOVID-19による死亡リスクは高まり、年齢が1歳上がることに15%(調整OR 1.15、95%CI 1.14~1.17)、wCCIが1点増加するごとに13%(同1.13、1.10~1.16)それぞれ上昇した。

 また、低所得(五分位階級別:最高第5五分位に対する最低第1五分位の調整OR 2.79 、95%CI 1.96 ~3.98)や低学歴(大学・職業専門学校に対する初等教育のみの調整OR 1.40 、95%CI 1.07 ~ 1.81)もCOVID-19死亡の危険因子だった。

■内分泌療法の影響については再検証が必要

 以上の結果から、Sund氏らは「エストロゲン値とCOVID-19による死亡との関連が示された。エストロゲンを増加させる薬剤は、閉経後女性のCOVID-19重症度を軽減する治療に役立つ可能性があり、ランダム化比較試験での検討が必要になる」と結論している。

 内分泌療法を受けていた乳がんの女性では、エストロゲン減少の悪影響として予想されたようにCOVID-19による死亡リスクが上昇したが、交絡因子を調整後は有意な影響はなかった。一方、スウェーデンの大規模コホート研究(Breast Cancer Res 2020; 22: 10)では、乳がん患者は年齢を一致させた乳がん歴のない女性に比べて、虚血性心疾患とチャールソン併存疾患指数(CCI)による評価で健康的なことが示されたとして、Sund氏らは「CCIの調整はがん関連の脆弱性を過剰に補う可能性がある。今回の知見は、より症例を増やした内分泌療法を受けている乳がん患者での検証が必要になるだろう。われわれの研究では、全身のエストロゲン濃度が薬学的に低下した場合にCOVID-19による死亡リスクが上昇する可能性を排除することはできない」と指摘している。

***

 

(匿名希望)

« 日本人がセックスより気持ちいいと感じる「美味しいものを食べる」ことへの欲望 | トップページ | コロナ収束後もマスクを手放せない”だてマスク依存症”の実態 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 日本人がセックスより気持ちいいと感じる「美味しいものを食べる」ことへの欲望 | トップページ | コロナ収束後もマスクを手放せない”だてマスク依存症”の実態 »

人気ランキング

  • にほんブログ村 ライフスタイルブログ ライフスタイル情報へ お勧めサイトランキングへ
2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        

カウンター

最近のトラックバック

無料ブログはココログ