日本の子どもの「歩き方」は海外の子どもと違っていた/明治維新以前はかかとではなくつま先着地だった
○日本の子は大きくなるにつれ「歩数のテンポ」が速くなる?
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日本の子どもの「歩き方」は、世界の子どもとは少し違っているようです。
愛知・名古屋大学大学院、三河青い鳥医療療育センターの共同研究チームは、このほど、日本の小学校児童の歩行を調べ、年齢によって下半身の動きに違いがあるかを調査しました。
その結果、年長になるほど、歩幅やストライドが小さくなり、1分間あたりの歩数が増えることが明らかになったのです。
これは他国では見られない傾向で、諸外国の子どもは7歳以降、歩行のテンポは変わらないか、歩数が少なくなることが示されています。
しかし、日本の子どもにおける歩行の変化は、アメリカ、ドイツ、南アフリカ、メキシコといった諸外国の子どもとは傾向が違っていました。
たとえば、日本の子どもは、年齢が高くなるにつれて、1分間の歩数が増えていましたが、諸外国の子どもでは、7歳以降、歩数は変わらないか、少なくなることが先行研究で示されています。
それから、日本の子どもでは、歩行中の股関節の動きが軽く内股で、年長になってもその動きに大きな変化はありません。
一方で、諸外国の子どもは、成長にともなって股関節が外側に向いていく傾向が強いです。
日本と海外でこうした違いが出る理由は定かでありませんが、研究主任の一人である伊藤忠(いとう・ただし)氏は「骨格の成長や文化、生活習慣の違いが、日本の子どもの歩行に、他国とは違う影響を与えている可能性がある」と指摘します。
○明治維新以前の歩き方は”かかと”ではなく”つま先”着地だった
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・明治維新以前はかかとではなくつま先着地だった
靴に履きなれた現代の日本では、かかとから着地するのが正しいという固定観念があるが、明治維新以前の和の履物はつま先から着地するのが自然だった。
以前、温泉旅行に出かけた際に下駄で石畳を歩いたが、靴のようにかかと着地で歩くととても歩きにくい。これまで下駄を履く機会が少なかったため、後から知ったが、軽く前傾姿勢になってつま先で着地→地面を蹴るのが正しい下駄の歩き方らしい。
この着地箇所の変化は明治維新以後の靴文化の流入に起因する。靴を履いて歩く際になるべく疲れない歩き方を自然と行うようになり、徐々に日本人の歩き方が変わっていったというワケだ。
疲れない歩き方とはすなわち筋力をあまり使わない省エネの歩き方。具体的には膝から下だけを動かしてかかとで着地をするというもの。これにより、太ももや股関節といったいわゆるインナーマッスルや体幹部の運動を節約することができる。
もうお分かりだろうが、これがガニ股の原因である。
一度試してもらいたいが、つま先着地で歩いてみると一目瞭然で、太ももの筋肉や股関節を動員しているのが分かる。また、意外と気づいていないかもしれないが、実は裸足で歩いているときは無意識的にかかとから着地することはしない。
そもそもかかとが痛いし、地面との衝撃のインパクトが膝や腰にダイレクトに伝わるからで、靴を履いていなかった明治維新以前の歩き方はかかとではなく、つま先で着地するのが自然だったのだ。
進化の過程で二足歩行を選択した人間は大臀筋(だいでんきん=お尻の下)やふくらはぎの筋肉が他の動物より発達していったが、つま先着地だと中臀筋(ちゅうでんきん=お尻の上)が発達していく。
猫も犬も馬も、他の動物の着地はつま先。実は、人以外の動物は大臀筋より中臀筋の方がよっぽど大きい。大中小と大きさで名前が付けられているが、これは人を中心とした解剖学上の命名で、動物でいう大臀筋は浅臀筋(せんでんきん)と言って、名前の大きさの矛盾を回避している。
明治維新以前の日本人はつま先着地だったワケだが、昔の人のお尻は現代のプリっとした丸形ではなく、中殿筋が発達した褌がよく似合う四角い形をしていたという。当たり前ではあるが、生活習慣の変化に伴って身体的特徴が変化していっているのは面白い。
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(音瀬世那 )
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