« 簡単なことだよ、息を吐くとうまくいく。。② | トップページ | 土はどこからやってきた? »

2022年11月12日 (土)

脳と腸は身体の中の重要なネットワークである。その健全性は外界とのやりとりの中にある

古代ギリシャ時代にすでに「人は身体と精神の統一体である」と説いた人が医学の開祖ヒポクラテスである。仏教での「心身一如」もその考え方です。近代西洋医学が心と身体を分断したが、元々医学や人々の身体への追求は心の追求と表裏のものだった。

腸は第2の脳とはよく言われる。脳よりより早く外圧を察知し、その外圧を伝え、身体全体で脳―肝臓―脳へとネットワークを作っている。
近年「腸脳相関」という言葉がよく言われる。腸と脳は自律神経やホルモン分泌、生理活性物質などを通じて、24時間365日そして毎瞬時、私達が気が付かない内に、互いに密にコミュニケーションをしていることが明らかになっている。腸内細菌業―腸―脳軸とも呼ばれる。別の臓器ではなく一つのネットワークと考えられている。腸から脳のルートは感情や人格、意思決定、自己意識などに関連している。日本は古来より腹に関連した表現がある。「腹が立つ」「腸が煮えくり返る」「腹の虫がおさまらない」などの感情表現、「腹に据える」「腹を決める」は意思決定の表現。これらは全て腸内細菌業―腸―脳軸に関連している。
腸内環境が荒れると心も荒れて感情に波風が立つ。胃腸が弱い人は優柔不断で決断力がないとも言われる。「腹を決める」ことができないと仕事面でも成功しない。
英語では「直感」の事をgut Feelingという。Gutは腸の事なので腸の感覚である。
腸を整え、内蔵感覚を研ぎ澄ますことは、健康だけでなく、直感や心、そして確かな自己の中心性を養うことにも繋がるのである。

ヒポクラテスは
「全体としての自然を学ばずして、人体の本性については学ぶことはできない」そして
「人は自然から遠ざかるほど病気に近づく」と述べている。

しかし個人の心身をいくら最適化してもまだ局所でしかなく、外的環境と再接続することでようやく、全体性へのアプローチが可能になる。最も身近な外敵環境は腸内環境で、食を通じて地球環境と接続している。

桐村里紗著
「腸と森の土を育てる」より抜粋、一部要約して転載しました。

 

(田野健)

« 簡単なことだよ、息を吐くとうまくいく。。② | トップページ | 土はどこからやってきた? »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 簡単なことだよ、息を吐くとうまくいく。。② | トップページ | 土はどこからやってきた? »

人気ランキング

  • にほんブログ村 ライフスタイルブログ ライフスタイル情報へ お勧めサイトランキングへ
2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        

カウンター

最近のトラックバック

無料ブログはココログ