なぜ今、キャンプに惹かれるのか?
アウトドア人気、中でもキャンプ人気が高まっている。その背景には、何があるのか?
総務省の社会生活基本調査によれば、都市部の在住者ほどアウトドアを好む傾向にある。都会生活では得られない「本能への刺激」を得たいという欠乏の高まりが、キャンプ人気を後押ししているようだ。
以下『なぜ今、キャンプに惹かれるのか――自然の中で育まれる「感性」が、人生にもたらすもの』(國學院大學・青木康太朗氏 リンク)より引用。
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キャンプを語る上で欠かせないのが、自然の存在だ。成熟が進んだ現代社会において、自然に囲まれる時間はまさに“非日常”と言えるだろう。その非日常を求めて「多くの人はキャンプに出かけるのではないか。」と青木氏は話す。
「それを示すのが“都市部の在住者ほどアウトドアを好む”というデータです。総務省の社会生活基本調査を見ると、登山・ハイキングの行動者率がもっとも高い都道府県は『東京都』。次に『神奈川県』が続きます。都市部の人ほど自然に触れる機会は少なく、いわばアウトドアは非日常。そこに魅力を感じるのでしょう。」
自然から離れている人ほど、強く自然を求める。ということは、自然に触れることが「ある意味で人間の本能に通じているのかもしれません。」と付け加える。
それにしても、なぜ人はそこまで自然を求めるのか。青木氏がキーワードに挙げるのが「感性への刺激」だ。自然は人の感性を刺激する宝庫であり、だからこそ「惹きつけられるのではないか。」という。
「私たちは日々五感を働かせていますが、デジタルに囲まれた今の生活で得られる五感の刺激は、ある程度限定されています。しかも多くが人工的なものであるため、似たパターンの音やビジュアルが多い。美しい風景はテレビなどでも見ることはできますが、実際にその『場』を五感で感じている訳ではありません。ですが本物の自然には、日常で出逢えない五感を揺さぶる要素が無数にあります。360度、あらゆる方向、あらゆる場所に虫の声や空からの光、水の冷たさや風の音などが織りなす刺激が溢れています。デジタル環境にない、普段は得られない感性への刺激が“非日常”を感じさせるのではないでしょうか。」
さらに大切なのは、そうやって五感を刺激すればするほど、人の感性が育まれていくということ。実はこの「感性を育む」という行為は、人生を歩む上でとても大切だという。
「目の前にある何気ない情報を見て、どれだけ多くのことに気付けるか。あるいはその情報を不思議に思い、追求できるか。その力が『感性』であり、ビジネスでも人生でも大切になるはずです。同じ情報を与えられても、素通りしてしまう人もいれば、不思議に思ったり、アイデアにつなげたりする人もいる。この違いの根底には、それまでにどれだけ感性が育まれてきたかが関連しているのではないでしょうか。」
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(引用終わり)
現代の都市生活では、本能への刺激が全く足りない。キャンプで得られる「五感への刺激」によって、感性が育まれ、日常生活で見逃していたこと多くのことにも気付けるようになる。そんな魅力が、キャンプ人気の背後にありそうだ。
(かんぱち)
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