習慣的運動は子供の脳の発達を促す
運動が健康にいいというのは皆さんなんとなく分かっていますよね。
運動により血行がよくなる、ストレス発散など色々言われますが、一番の効果は筋肉や感覚機能は使うことで神経が再生され、内臓を含む身体の諸機能を整える効果があることです。(これは脳もしかり)
脳の発達(神経の発達)や再生には運動がかなり効果的。以下の研究では、認知機能が低い子、高い子にかかわらず、習慣的な運動によって、認知機能が維持、または改善することが示されています。
自然のなかで生きてきた人類にとって、道なき道を走り、隠れ、生き抜く=身体を使うということそのものが高い学習能力に繋がったのでしょう。
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以下引用(リンク
国立大学法人筑波大学 紙上(かみじょう)敬太准教授と国立大学法人神戸大学大学院 人間発達環境学研究科 石原暢助教は、ノースカロライナ大学(米国)、バーゼル大学(スイス)、ノースイースタン大学(米国)との国際共同研究により、習慣的運動が認知機能に与えるプラスの効果は、もともと認知機能が低い子供ほど大きいことを明らかにしました。
近年のいくつかの研究により、習慣的運動による体力の向上が、学力と密接に関わる高次認知機能を改善させることが示されています。しかしながら、一方で、習慣的運動によって学力や認知機能が変化しなかったことを示す研究も報告されています。これらの矛盾した見解には、いくつかの要因が関わっていると考えられますが、本研究では、その中でも個人差に注目しました。つまり、運動のプラスの効果が出やすい人と出にくい人がいるのかを明らかにするため、本国際共同研究チームがこれまでに実施してきた3つのランダム化比較試験(注2) を対象に分析を行いました。
その結果、①運動トレーニング前にもともと認知機能(注3) が低かった子供ほど、運動トレーニング(注4) による認知機能の改善が大きかったこと、②運動トレーニング前から認知機能が比較的高かった子供でも、運動時間の増加によって認知機能が低下しなかったことが示されました。
本研究では、学力と密接に関わることが知られている認知機能に焦点を当てています。よって、本研究は、日常的に運動する機会を設けることが、脳の健全な発達や学力の向上に重要であることを示唆しています。今後は、さまざまな個人的特徴に焦点を当て、「どのような人に運動の効果が大きいのか」をより幅広い視点から明らかにしていきます。
〇研究成果のポイント
1. 習慣的運動が子供の認知機能を改善させることは知られていますが、もともと認知機能が低い子供(注1) ほどプラスの効果(認知機能の改善度)が大きいことが明らかになりました。
2. もともと認知機能が高い子供でも、運動時間が増加することによって認知機能が低下することはないことが示されました。
3. 本研究では、学力と密接に関わることが知られている高次認知機能に焦点を当てました。よって、本研究は、日常的に運動する機会を設けることが、脳の健全な発達や学力の向上に重要であることを示していると言えます。
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(半島)
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